「何かさ、こうガツンと来るヤツってない?」

 最近僕達の間で、よく交わされる文句だ。まあ、それだけ僕達が日常に追われていて、刺激に飢えているってことの表れというわけなんだけど、全く世知辛いもんですね。

 僕は、大体高校2年生辺りからUKギターロックの同期モノを聴き始めた(それまでは、THE BEATLES・THE WHO・RED ZEPPELIN・QUEEN・THE JAM等と言った、60〜70年代を中心に聴いていた)。つまり、リアルタイムでブリットポップ・ムーブメントに直面し、また熱中したわけである。そうなると、やはりOASIS/「(What’s The Story )Morning Glory?」やBLUR/「The Great Escape」、そしてRADIOHEAD/「The Bends」等を相当聴き込んだんだけど、何と言っても僕にとって一番衝撃的で、ガツンと来たアルバムはこれだと思う。

THE STONE ROSES/「Second Coming」

 今作の全域を覆っている、まるで生きているかの様なグルーブ感と、それにぴったりと吸い付く様に流れるギター。ポップス・ギターロック・サイケデリック・ファンク・ヒップホップ・ワールドミュージックの要素が渾然一体となったこのアルバムを聴いていると、このままこの音の洪水にいつまでも浸っていたい気になる。確かに大作を狙い過ぎて、無駄に冗長な嫌いは否定できない。ほとんど究極的な完成度を持ってして革命を起こし、一時代を築き上げた1STに比べると、正直至らないらない部分も存在している。
 今作の製作過程において、メンバーは何度も煮詰まり、自家中毒に陥りながも、並々ならぬ労力と半端じゃない資金を費やすことによって、今作は練り上げられていった。そこには、「どうしても前作を越えなければならない」という絶対命題が課されており、そのことが確実に強迫観念として、今作の危うい緊張感を生む事になったのだと思う。しかし、図らずも今作は、難産の末まとめられた作品が必ずしも名盤とはならないことを露呈することになった。飽和状態になってしまい、逆に完璧から遠退いてしまったからこそ、人間臭くリアルで満たされない今作を、僕は断固として支持したくなるのだ。

 この日、僕はこのアルバム一枚を持って外出した。それが、ちょっとしたロックンロールライフに発展するとは、この時点では全く思いもよらなかった。詳しくは明日に。

Thanks For The Inspiration Of…

RAGE AGAINST THE MACHINE/「Evil Empire」
GENE/「Olympian」
SHED SEVEN/「Change Giver」
スピッツ/”渚”

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