今回はちょっとは日記らしく、事実のあらましを書いてみようと思う。
突然だけど、話は昨日の昼に遡る(そうじゃなきゃ、話の舞台が整わない)。2日振りの晴天。僕がRAGE AGAINST THE MACHINE/「Evil Empire」を聴きながら、溜まった洗濯物を干していると電話が鳴った。今日はパソコン関係のイベント(@東京ビックサイト)に行っているはずの友達からだ。
「イベントさ、つまんねーから20分で会場から出ちゃったよ。今から浅草に来ない?」
何でもその友人達は、東京ビックサイトから竹芝桟橋を経由して、隅田川を船に乗って浅草に行くとの事だ。「全くとんでもねーヤツラだなぁ」と、内心では思いながらも、口から出たのは「それじゃ、浅草でもんじゃでも食おっか」という言葉。オイオイ…。誘ってくる友人も友人だが、何ら躊躇せずOKする僕もどうかしている。それも天気のせいさ。
こうして僕は、THE STONE ROSES/「Second Coming」をプレイヤーに入れて家を出た。「オレ、何やってんだろ?」という思いも、上野駅で地下鉄に乗り換えている頃には、もはやどうでも良くなっていた。世間では7月20日は夏休み初日。その割には、地下鉄がほとんど混んでいなかったことは、僕の気持ちをどこか軽やかにしていた。
しかし、予想はしていたのものの、浅草は大勢の人で賑わっていた。最も浅草くらいの観光地になると、慢性的にこれくらいの人出があるものなのかもしれない。とにかく、照りつける太陽に映える雷門と浅草寺は、溢れかえった人々のせいでか、妙に小さく見えた。まあ、実際そんなそんなものなんだろう。適当なもんじゃ焼きの店に入り、夕方前から黒ビールを流し込む。たったのコップ一杯であっても、味わい慣れないのもあって、とても新鮮な感じがした。何にしても、ビールは一杯目が美味いもんだ。冷房の効いた店内で、友達ともんじゃを焼いていると、立ち込める煙によってちょっと浮世離れした錯覚があった。窓の外では、今がまだ暑い時間帯なのに。
もんじゃ焼きの店を出ると、せっかくの機会だし、隅田川の土手をしばらく曙町方面へと歩いてみる。沈むにはまだ少し時間を残す太陽が、これでもかとばかりに追い討ちを掛けて来る。そんな光に覆われている川の水面や、土手沿いのビル郡を眺めていると、自分は東京にいるんだなぁと今更ながら感慨深いものがある。何艘もの屋形船が岸に停泊する光景を見ると尚更だ。
そうこうしている内に、友人が「オレの家で飲み直さない?」と、持ち掛けて来た。何しろ、その友人の家は横浜市の青葉台にある。これから足を運ぶ機会は限られてくるだろう。干しっぱなしにしてきた洗濯物が気にはなったが、何故か夕立は降らない予感がしたので、浅草から約1時間半かけて、その友人の家に向かうことにした。
三越前駅で半蔵門線に乗り換えたのだが、ここでも乗客の数は疎らだった。しかし、さすがに大手町・表参道・渋谷と進むにつれ、車内は平日と何等変わりのない状態になっていた。ただ、スーツ姿の人が極端に少ないことを除くと。海の日という祝日は、一体何の為の祝日なのかは見当がつかないが、その恩恵は多くの人が受けているようだ。なるほど、そうすると今週末は3連休になるってわけか。
多摩川を渡ると田園都市線沿線の街は、すっかり夕焼けに染められていた。一面がオレンジの空の彼方には、居心地の悪そうな入道雲があり、それは僕に夏がもうここにあることを意識させた。青葉台に着いた頃には、さすがに日が長くなっていると言っても、既に日が暮れかけていた。青葉台には、緑が残る小高い丘が多い。その頂上には、ごく普通の団地やマンションが立ち並ぶ。今、そこに夜がやってくる。ドロッとした夏の感触。これと花火や夏祭りが交じり合って、人々を高揚させる。ビールを買いながら、僕は何だか、ここ何年もそんな感触を忘れているような気になった。今年の夏は、また夏らしくしたい。
友人は僕を家へと招いておきながら、体調が優れないこともあって、早目に床に就いてしまった。すっかり夜型の生活に慣れてしまった僕は、友人が寝る前に薦めてくれた「四年生」「五年生」という漫画を読み耽った。ちょうど今の僕のように、主人公の男女は就職をし、学生生活に別れを告げようとしていた。将来への不安・一変する環境・戸惑い・誘惑・そして再生…。漫画自体は深夜には読み終えたし、体も休息を求めていたが、僕は一睡もすることが出来なかった。「これからどうしよう」「そしてこれからどうなっていくのだろうか」。どちらも誰にも分からないことであり、酷く不確かな選択肢を相手に、僕は葛藤した。結局は一番の安全策を知りたいんだ(続きはまた明日に)。
突然だけど、話は昨日の昼に遡る(そうじゃなきゃ、話の舞台が整わない)。2日振りの晴天。僕がRAGE AGAINST THE MACHINE/「Evil Empire」を聴きながら、溜まった洗濯物を干していると電話が鳴った。今日はパソコン関係のイベント(@東京ビックサイト)に行っているはずの友達からだ。
「イベントさ、つまんねーから20分で会場から出ちゃったよ。今から浅草に来ない?」
何でもその友人達は、東京ビックサイトから竹芝桟橋を経由して、隅田川を船に乗って浅草に行くとの事だ。「全くとんでもねーヤツラだなぁ」と、内心では思いながらも、口から出たのは「それじゃ、浅草でもんじゃでも食おっか」という言葉。オイオイ…。誘ってくる友人も友人だが、何ら躊躇せずOKする僕もどうかしている。それも天気のせいさ。
こうして僕は、THE STONE ROSES/「Second Coming」をプレイヤーに入れて家を出た。「オレ、何やってんだろ?」という思いも、上野駅で地下鉄に乗り換えている頃には、もはやどうでも良くなっていた。世間では7月20日は夏休み初日。その割には、地下鉄がほとんど混んでいなかったことは、僕の気持ちをどこか軽やかにしていた。
しかし、予想はしていたのものの、浅草は大勢の人で賑わっていた。最も浅草くらいの観光地になると、慢性的にこれくらいの人出があるものなのかもしれない。とにかく、照りつける太陽に映える雷門と浅草寺は、溢れかえった人々のせいでか、妙に小さく見えた。まあ、実際そんなそんなものなんだろう。適当なもんじゃ焼きの店に入り、夕方前から黒ビールを流し込む。たったのコップ一杯であっても、味わい慣れないのもあって、とても新鮮な感じがした。何にしても、ビールは一杯目が美味いもんだ。冷房の効いた店内で、友達ともんじゃを焼いていると、立ち込める煙によってちょっと浮世離れした錯覚があった。窓の外では、今がまだ暑い時間帯なのに。
もんじゃ焼きの店を出ると、せっかくの機会だし、隅田川の土手をしばらく曙町方面へと歩いてみる。沈むにはまだ少し時間を残す太陽が、これでもかとばかりに追い討ちを掛けて来る。そんな光に覆われている川の水面や、土手沿いのビル郡を眺めていると、自分は東京にいるんだなぁと今更ながら感慨深いものがある。何艘もの屋形船が岸に停泊する光景を見ると尚更だ。
そうこうしている内に、友人が「オレの家で飲み直さない?」と、持ち掛けて来た。何しろ、その友人の家は横浜市の青葉台にある。これから足を運ぶ機会は限られてくるだろう。干しっぱなしにしてきた洗濯物が気にはなったが、何故か夕立は降らない予感がしたので、浅草から約1時間半かけて、その友人の家に向かうことにした。
三越前駅で半蔵門線に乗り換えたのだが、ここでも乗客の数は疎らだった。しかし、さすがに大手町・表参道・渋谷と進むにつれ、車内は平日と何等変わりのない状態になっていた。ただ、スーツ姿の人が極端に少ないことを除くと。海の日という祝日は、一体何の為の祝日なのかは見当がつかないが、その恩恵は多くの人が受けているようだ。なるほど、そうすると今週末は3連休になるってわけか。
多摩川を渡ると田園都市線沿線の街は、すっかり夕焼けに染められていた。一面がオレンジの空の彼方には、居心地の悪そうな入道雲があり、それは僕に夏がもうここにあることを意識させた。青葉台に着いた頃には、さすがに日が長くなっていると言っても、既に日が暮れかけていた。青葉台には、緑が残る小高い丘が多い。その頂上には、ごく普通の団地やマンションが立ち並ぶ。今、そこに夜がやってくる。ドロッとした夏の感触。これと花火や夏祭りが交じり合って、人々を高揚させる。ビールを買いながら、僕は何だか、ここ何年もそんな感触を忘れているような気になった。今年の夏は、また夏らしくしたい。
友人は僕を家へと招いておきながら、体調が優れないこともあって、早目に床に就いてしまった。すっかり夜型の生活に慣れてしまった僕は、友人が寝る前に薦めてくれた「四年生」「五年生」という漫画を読み耽った。ちょうど今の僕のように、主人公の男女は就職をし、学生生活に別れを告げようとしていた。将来への不安・一変する環境・戸惑い・誘惑・そして再生…。漫画自体は深夜には読み終えたし、体も休息を求めていたが、僕は一睡もすることが出来なかった。「これからどうしよう」「そしてこれからどうなっていくのだろうか」。どちらも誰にも分からないことであり、酷く不確かな選択肢を相手に、僕は葛藤した。結局は一番の安全策を知りたいんだ(続きはまた明日に)。
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