それでは、昨日の続きから。
とうとう徹夜してしまった。友人の家の前の小学校から、少年野球の掛け声が聞こえてくる。友人の家を出て、丘を下りながら軽く空を見上げてみる。空は凄く高いようで、そして今すぐに降ってきてもおかしくないようでもあった。蝉の鳴く声は何故か聞こえなかった。東京ではもう聞いたのに。
覚醒し切らない頭のまま、僕は電車に揺られ、ただ呆然と同じ線路の上を帰っていった。しかし、僕は渋谷に着くと電車を下り、街に出てみることにした。渋谷はとてもギラギラした雰囲気がすると思う。冬の渋谷は、ちょうどそのギラギラ感が中和されるからまだマシなのだが、夏だとモロにそのギラギラ感を受けとめなければならない。若者の様々な感情が、ごった煮にされているせいだろう。それもあってか、相変わらずTVの取材が多い。
僕はこうなったら渋谷から原宿まで歩くことにした。何しろ約1年半振りになる。東京に住んでいても、意外と訪れることの少なかったのは、どうしてだろう?原宿はどこか渋谷よりも、年齢層が低い気がするからかもしれない。ここで言う年齢層とは、実際に訪れる人の年齢ではなく、精神的な年齢の総体だと僕は考えている。きっと、街として果たす機能の大部分が、原宿においてはファッションに関する分野であるせいだからだと思う。一応、来てみたついでとして竹下通りを歩いてみたが、やはり僕にはどうも薄っぺらい印象に写って仕方がなかった。夏休みと言うことも手伝って、やけに子供達の姿が目立った。彼らはここでいったい何を得ようと言うのだろう。
自分自信に対し半ば意地を張った結果、僕はさらに新宿まで歩くことにした。駅数で言ったら4駅分に当たる。決して短い距離じゃない。だけど、僕にとっては良い気分転換になった。額の汗を拭いながらも、ひたすら明治通りを新宿方面へと歩いた。THE STONE ROSESのグルーブ感が心地よい。僕はまっさらな頭で、今朝方考えたことをもう一度思い返してみた。そもそも答えなんては出るわけがない。考えるだけムダだろうけど、考えずにはいられなかった。なぜなら、自分にとって、大袈裟じゃなく、決定的なことだからだ。自分の人生は、これからどう転がっていくのだろう。転がる石の様に(Like A Rolling Stone)。
休まず歩を進めていると、代々木のドコモタワーの真下に差し掛かった。こうやって真下から見上げてみると、普段新宿や電車の窓から目にしているのとはまるで趣が違って、非常にのっぺりとした壁がそびえているようにしか見えなかった。そして空も、午前中に青葉台で見たのとは打って変わって、灰色の薄い雲に覆われていて、何だか情けない感じがした。今日は夕立が降るかもしれない。
欲望の量・質の両面で、他の街から抜きに出ている新宿。東京の中でも圧倒的な存在感だ。常に滑稽なくらいに人がいる。始めは気持ちを持ち直して、あちこち見て回ろうと努力したが、僕はいささか疲れ過ぎていた。こうして僕は、新宿から電車に乗って帰途に就く事にした。
ブラーのグレアムは、ソロアルバムを完成させた後、「この作業は一種のセラピーだった」と思ったそうだが、昨日・今日は僕にとってホントこの通りでしかなかった。このエピソードに過剰な起承転結はなく、どこか乾いたあっけなさで終わる。でも、僕達の日常は、そうなんだから仕方がないよね。
Thanks For The Inspiration Of…
THE STONE ROSES/「Second Coming」
SILVER SUN/「Neo Wave」
BECK/「Mutations」
とうとう徹夜してしまった。友人の家の前の小学校から、少年野球の掛け声が聞こえてくる。友人の家を出て、丘を下りながら軽く空を見上げてみる。空は凄く高いようで、そして今すぐに降ってきてもおかしくないようでもあった。蝉の鳴く声は何故か聞こえなかった。東京ではもう聞いたのに。
覚醒し切らない頭のまま、僕は電車に揺られ、ただ呆然と同じ線路の上を帰っていった。しかし、僕は渋谷に着くと電車を下り、街に出てみることにした。渋谷はとてもギラギラした雰囲気がすると思う。冬の渋谷は、ちょうどそのギラギラ感が中和されるからまだマシなのだが、夏だとモロにそのギラギラ感を受けとめなければならない。若者の様々な感情が、ごった煮にされているせいだろう。それもあってか、相変わらずTVの取材が多い。
僕はこうなったら渋谷から原宿まで歩くことにした。何しろ約1年半振りになる。東京に住んでいても、意外と訪れることの少なかったのは、どうしてだろう?原宿はどこか渋谷よりも、年齢層が低い気がするからかもしれない。ここで言う年齢層とは、実際に訪れる人の年齢ではなく、精神的な年齢の総体だと僕は考えている。きっと、街として果たす機能の大部分が、原宿においてはファッションに関する分野であるせいだからだと思う。一応、来てみたついでとして竹下通りを歩いてみたが、やはり僕にはどうも薄っぺらい印象に写って仕方がなかった。夏休みと言うことも手伝って、やけに子供達の姿が目立った。彼らはここでいったい何を得ようと言うのだろう。
自分自信に対し半ば意地を張った結果、僕はさらに新宿まで歩くことにした。駅数で言ったら4駅分に当たる。決して短い距離じゃない。だけど、僕にとっては良い気分転換になった。額の汗を拭いながらも、ひたすら明治通りを新宿方面へと歩いた。THE STONE ROSESのグルーブ感が心地よい。僕はまっさらな頭で、今朝方考えたことをもう一度思い返してみた。そもそも答えなんては出るわけがない。考えるだけムダだろうけど、考えずにはいられなかった。なぜなら、自分にとって、大袈裟じゃなく、決定的なことだからだ。自分の人生は、これからどう転がっていくのだろう。転がる石の様に(Like A Rolling Stone)。
休まず歩を進めていると、代々木のドコモタワーの真下に差し掛かった。こうやって真下から見上げてみると、普段新宿や電車の窓から目にしているのとはまるで趣が違って、非常にのっぺりとした壁がそびえているようにしか見えなかった。そして空も、午前中に青葉台で見たのとは打って変わって、灰色の薄い雲に覆われていて、何だか情けない感じがした。今日は夕立が降るかもしれない。
欲望の量・質の両面で、他の街から抜きに出ている新宿。東京の中でも圧倒的な存在感だ。常に滑稽なくらいに人がいる。始めは気持ちを持ち直して、あちこち見て回ろうと努力したが、僕はいささか疲れ過ぎていた。こうして僕は、新宿から電車に乗って帰途に就く事にした。
ブラーのグレアムは、ソロアルバムを完成させた後、「この作業は一種のセラピーだった」と思ったそうだが、昨日・今日は僕にとってホントこの通りでしかなかった。このエピソードに過剰な起承転結はなく、どこか乾いたあっけなさで終わる。でも、僕達の日常は、そうなんだから仕方がないよね。
Thanks For The Inspiration Of…
THE STONE ROSES/「Second Coming」
SILVER SUN/「Neo Wave」
BECK/「Mutations」
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