「ねぇ音楽好きって聞いたんだけど、どんなアーティストを聴いているの?」

 この質問は、紛いないしも「音楽好き」を自認している人だったら、必ずされるものですよね。質問をしてきた相手が「コアな音楽好き」であったら、何の気兼ねもなく「やっぱり、APHEX TWINかな。あと、AUTECHERもかなり好きだね」(BY:トム・ヨーク) とか、「何と言ってもBECKさ。それとTORTOISは素晴らしいし、THE JOHN SPENCER EXPLOSIONも衝撃的だったよ」(BY:グレアム・コクソン)やら、はたまた「今はMOGWAIだね。当然、MERCURY REVやTHE FLAMING LIPSも外せないけど」(BY:デイヴ・フリッドマン)とか言えちゃうんだけど…。

 実際はそうも上手く行かない訳ですよ。「ふーん、そうなんだぁ」と引かれてしまうリスクが常に潜んでいるから。そうなると、やっぱり洋楽よりも、邦楽のアーティスト名を挙げておいた方が、何かと都合が良い展開になります。そんな場合、決まって僕は「奥田民生はかなり好きだね。あと、今年はコーネリアスの新作が楽しみ」と返す。まさに模範的な回答と我ながら思うんだけど、いかがでしょう?それで、相手がちょっと話に食いついて来るようなら、「それに、中村一義でしょ。スガシカオもよく聴いたりするかな。あっ、小沢健二も好きだなぁ。今何してんだろーね?」とさらに押してみたりする。

 でも、こうして好きな邦楽アーティストを挙げていると、男性のソロアーティストばかりなことに気がつく訳です。「いかん、これじゃ偏りがある」と思い、好きなバンドを考えてみると、見ての通りか、もうダントツで(今は亡き)サニーデイサービスだったりします。「それじゃ、(現時点で)ちゃんと存続している中で好きなバンドは?」といざ聞かれるてしまうと、う〜ん、中々すんなり口に出てこないもんですよね。

 スピッツ・トライセラトップス・スーパーカー・くるり…もかなり捨て難いんだけど、頭一つ抜きに出ているのが、グレイプバイン。UKギターロックを基調にしながらも、ソウル・ファンクを土台にしたグル−ヴ感が、ホント僕の音楽的なツボにはまって仕方がないんですよね。でも、それ以上に歌詞が素晴らしいのが魅力だったりもするわけだし。僕としては、今の邦楽のバンドの中でも、ここまで音楽的視野が広くて、良い意味で野心的なバンドは他にないんじゃないかなぁとまで評価していたりしている次第です。

 くるり/「Team Rock」を蹴落として、今年度の(個人的)邦楽ベスト・アルバム候補(他:石野卓球・砂原良徳・ROVO・GREAT3…等)の期待が高まるGRAPEVINE/「Circulater」が発表されるまで1週間(要するにココまでの文章は、ただ単にコレが書きたいがタメの前振りってことです)。こんなに邦楽のアルバムに胸を躍らせたのは、去年のサニーデイサービス/「Love Album」以来だったりしますな。まあ、僕としては、定番の「バイン=重く切ない」を打破した「ふれていたい」(打ち込みのドラム・ループにどこかアホっぽい歌詞が乗る新機軸!)が収録されているのが嬉しい限りなんですけどね。唐突に『レノンはパーで僕はグー』って言われてもねぇ…。

 今日の東京は、「大暑」と言われるくらいの暑さ。いったい最高気温が37℃なんて事があって良いの?まさに白昼夢のようだった。

Thanks For The Inspiration Of…

THE BEACH BOYS/「Pet Sounds」
THE CLASH/「The Clash(白い暴動)」
NIRVANA/「Incesticide」
SLAON/「One Chord To Another」
GRAPEVINE/”ふれていたい”

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索