今日こそ(Today)
2001年8月8日 前回のCHARAを期に、僕はSMASHING PUMPKINS/「Mellon Collie And The Infinite Sadness」「Siamese Dream」と聴き返してみたのだが、自分でも信じられないくらいに今の僕自身に馴染んでいると思い知らされた。
僕は元来UKギターロックをメインに音楽を聴いているので、USオルタナティヴ・ロックの場合、少し壊れた感覚と粗い肌触りがするPAVEMENTをフェイバリットにしていたし、それは今も変わらない。むしろ、スマパンはどうしてもヘヴィー・メタルの要素を感じるせいで、その世界観に今一歩踏み込めない違和感があったわけで…。
それが全28曲122分の大作を繰り返し聴き込めるようになるとは。僕はミクスチャーを中心にヘヴィーなサウンドに接してきたのだが、明らかにそれが血肉となり、僕の音楽的素養に結びついているのが実感できた。
使い古された表現だけど、この「メロンコリーそして終わりのない悲しみ」はビリー・コーガンの世界観が一気に炸裂した作品だ。フラッドやアラン・モルダーと言う、90年代の名プロデュサーと名を連ねようとも、本作の根底にあるのは、あくまでもビリー・コーガンの意識の塊だ。
従来のヘヴィーなサウンドはより洗練され、アコースティックやストリングスの導入により、よりサウンドの幅は広がって、そして曲そのものの輪郭が明確になった。ジミー・チェンバルンの神業的なドラムは、歴史に残る名ドラマー達と比較しても引けを取らないどころか、本作においては、彼流のスタイルが完全に確立しているのも、特筆すべきだろう。このドラムのせいもあって、本作を聴いていると、巨大な音の怪物のウネリに身を委ねている様な錯覚さえ覚える。
一方の「Siamese Dream」は、NIRVANA/「Nevermind」SONIC YOUTH/「Dirty」と共にブッチ・ヴィッグのプロデュースによる3大名盤として僕は以前のUKギターロック一辺倒の頃から、高く評価している。こればかりは(GARBAGEを含めて)文句無しで超Aクラスのアルバムだと言い切れる作品ばかりだ。特に「Siamese Dream」は、非常にスマートな形態でビリー・コーガンの世界観を統合しているので、聴いていてその全てを把握しやすい。安らぎ・怒りと感情の方向性は多岐に渉るが、最終的にはオカルトを核に据えたビリーの世界観でググッと括られる力量に、人並み外れた実力を窺わさせている。
東京は3日連続して曇り空。すごしやすい気温とは裏腹に、体からは活力が失われつつある。昔の愛聴盤でも引っ張り出して、気持ちを切り替えないと。
Thanks For The Inspiration Of…
SMASING PUMPKINS/「Siamese Dream」
「Mellon Collie And The Infinite Sadness(メロンコリーそして終わりのない悲しみ)」
SONIC YOUTH/「Dirty」
DODGY/「Free Peace Sweet」
CAST/「All Change」(⇒新作は中々の力作)
THE WHO/「My Generation」「Quadrophenia(四重人格)」
BECK/「Midnite Vultures」
4HERO/「Two Pages」
僕は元来UKギターロックをメインに音楽を聴いているので、USオルタナティヴ・ロックの場合、少し壊れた感覚と粗い肌触りがするPAVEMENTをフェイバリットにしていたし、それは今も変わらない。むしろ、スマパンはどうしてもヘヴィー・メタルの要素を感じるせいで、その世界観に今一歩踏み込めない違和感があったわけで…。
それが全28曲122分の大作を繰り返し聴き込めるようになるとは。僕はミクスチャーを中心にヘヴィーなサウンドに接してきたのだが、明らかにそれが血肉となり、僕の音楽的素養に結びついているのが実感できた。
使い古された表現だけど、この「メロンコリーそして終わりのない悲しみ」はビリー・コーガンの世界観が一気に炸裂した作品だ。フラッドやアラン・モルダーと言う、90年代の名プロデュサーと名を連ねようとも、本作の根底にあるのは、あくまでもビリー・コーガンの意識の塊だ。
従来のヘヴィーなサウンドはより洗練され、アコースティックやストリングスの導入により、よりサウンドの幅は広がって、そして曲そのものの輪郭が明確になった。ジミー・チェンバルンの神業的なドラムは、歴史に残る名ドラマー達と比較しても引けを取らないどころか、本作においては、彼流のスタイルが完全に確立しているのも、特筆すべきだろう。このドラムのせいもあって、本作を聴いていると、巨大な音の怪物のウネリに身を委ねている様な錯覚さえ覚える。
一方の「Siamese Dream」は、NIRVANA/「Nevermind」SONIC YOUTH/「Dirty」と共にブッチ・ヴィッグのプロデュースによる3大名盤として僕は以前のUKギターロック一辺倒の頃から、高く評価している。こればかりは(GARBAGEを含めて)文句無しで超Aクラスのアルバムだと言い切れる作品ばかりだ。特に「Siamese Dream」は、非常にスマートな形態でビリー・コーガンの世界観を統合しているので、聴いていてその全てを把握しやすい。安らぎ・怒りと感情の方向性は多岐に渉るが、最終的にはオカルトを核に据えたビリーの世界観でググッと括られる力量に、人並み外れた実力を窺わさせている。
東京は3日連続して曇り空。すごしやすい気温とは裏腹に、体からは活力が失われつつある。昔の愛聴盤でも引っ張り出して、気持ちを切り替えないと。
Thanks For The Inspiration Of…
SMASING PUMPKINS/「Siamese Dream」
「Mellon Collie And The Infinite Sadness(メロンコリーそして終わりのない悲しみ)」
SONIC YOUTH/「Dirty」
DODGY/「Free Peace Sweet」
CAST/「All Change」(⇒新作は中々の力作)
THE WHO/「My Generation」「Quadrophenia(四重人格)」
BECK/「Midnite Vultures」
4HERO/「Two Pages」
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