サウンド点描〜視点・論点・ラブミーテンダー(Point)
2001年10月26日 前回に引き続いてCORNELIUS/「Point」について。自分でも「ちょっとしつこいよな」って思わないわけじゃないけど(苦笑)、何せ「Fantasma」から4年も待たされたんだから、少しくどいくらい語っても許されるだろうってことで。
がっちりとしたレヴューは前回しっかり書いたんで、今回は聴いてみた純粋な感想をいくつか。最近またずっと重めな文章ばかり書いていたんで、今回は肩の力を抜いて、心持ち軽めで書けたらな…と。
何しろ、今時珍しいくらいコンパクトなアルバムなんで、すでに何回かリピートして聴いてみてはいるけど、さらに聴き込むにつれて間違いなく感想が変わって来るでしょうね。まあ、あくまで「初期衝動」としての感想を。
・個人的には、「Fantasma」より好きかもしれない。「The First Question Award」以来のギミック(仕掛け)なしの正攻法のアルバムだろうし、むしろ、今更「Fantasma」の続編みたいなアルバムを出されたら、正直かなりキツかった。
・危惧していたほど「歌モノ」が皆無ってこともないし、実験的なのは明らかなんだけど、取っつきやすい面もしっかり残っている。その分、聴く環境(オーディオ機器・リスナーとしての成熟度)によって印象がガラリと変わるアルバムだろう。
・これまでのリミックスの方向性から見ても、「やっぱり、行き着く先はこんな音になるよな」(つまり、予想の範囲内)と言う意味では、決して斬新・革新的とは呼べない(「ロッキン・オン」が歯切れの悪い評価をしているのは、おそらくこれが根本的な原因だと思った)。
・しかし、「それじゃ、どんな音なの?」と質問されると、何とも答えようがなくなってしまう。確かに、ポストロック・テクノ・ハウス・ボサノヴァ・サイケデリック・ノイズ・音響・環境音楽が元ネタにあるのは分かるけど、そのものズバリを言い当てられるジャンルはない。つまり、様々な音楽要素が渾然一体となっていて、本質をストレートに表現し難い音に仕上がっている(「ミュージック・マガジン」はこの点をしっかり見極めて評価していると思った)。
・「癒し系・ヒーリングミュージック」って意見はどうかと思うけど、とにかく聴いてて気持ちがイイ音ばかり。その点では、砂原良徳「Lovebeat」と比較されているのも納得出来るんだけど、まりんほどストイック(生真面目)な印象は受けない。僕としては、洋楽を含めても、今年はこの2枚がかなりデカイ存在だと思う。
Thanks For The Inspirations Of…
砂原良徳/「Lovebeat」
CORNELIUS/「Point」(※ちなみに、今回の日記のタイトルは、ジャケットのシークレット・メッセージを借用)
がっちりとしたレヴューは前回しっかり書いたんで、今回は聴いてみた純粋な感想をいくつか。最近またずっと重めな文章ばかり書いていたんで、今回は肩の力を抜いて、心持ち軽めで書けたらな…と。
何しろ、今時珍しいくらいコンパクトなアルバムなんで、すでに何回かリピートして聴いてみてはいるけど、さらに聴き込むにつれて間違いなく感想が変わって来るでしょうね。まあ、あくまで「初期衝動」としての感想を。
・個人的には、「Fantasma」より好きかもしれない。「The First Question Award」以来のギミック(仕掛け)なしの正攻法のアルバムだろうし、むしろ、今更「Fantasma」の続編みたいなアルバムを出されたら、正直かなりキツかった。
・危惧していたほど「歌モノ」が皆無ってこともないし、実験的なのは明らかなんだけど、取っつきやすい面もしっかり残っている。その分、聴く環境(オーディオ機器・リスナーとしての成熟度)によって印象がガラリと変わるアルバムだろう。
・これまでのリミックスの方向性から見ても、「やっぱり、行き着く先はこんな音になるよな」(つまり、予想の範囲内)と言う意味では、決して斬新・革新的とは呼べない(「ロッキン・オン」が歯切れの悪い評価をしているのは、おそらくこれが根本的な原因だと思った)。
・しかし、「それじゃ、どんな音なの?」と質問されると、何とも答えようがなくなってしまう。確かに、ポストロック・テクノ・ハウス・ボサノヴァ・サイケデリック・ノイズ・音響・環境音楽が元ネタにあるのは分かるけど、そのものズバリを言い当てられるジャンルはない。つまり、様々な音楽要素が渾然一体となっていて、本質をストレートに表現し難い音に仕上がっている(「ミュージック・マガジン」はこの点をしっかり見極めて評価していると思った)。
・「癒し系・ヒーリングミュージック」って意見はどうかと思うけど、とにかく聴いてて気持ちがイイ音ばかり。その点では、砂原良徳「Lovebeat」と比較されているのも納得出来るんだけど、まりんほどストイック(生真面目)な印象は受けない。僕としては、洋楽を含めても、今年はこの2枚がかなりデカイ存在だと思う。
Thanks For The Inspirations Of…
砂原良徳/「Lovebeat」
CORNELIUS/「Point」(※ちなみに、今回の日記のタイトルは、ジャケットのシークレット・メッセージを借用)
コメント