壁(The Wall)

2001年12月11日
 先日、友人が書いた小説を読ませてもらったお返しに、僕のこの日記の存在を教えたのだけど(自分から人に「読んでみて」と言ったのは実は初めてだったりする)、『「コラム」読ませてもらったよ』と応答されて、「なるほど、そう思うものなんだなぁ」と勝手に感心してしまった。

【日記】その日のできごとや感想を書いたもの。

【コラム】新聞や雑誌で、短い評論などを載せる特別欄。また、その記事。

【エッセイ】文体・構成・素材・用語など自由に書かれた散文の作品。随筆とほぼ同義で使われることが多いが、厳密にはエッセイの方がやや思索的。

 辞書の定義は以上のようになっているけど、「コラム」と友人から指摘されてみて、いざ自分の書いてきた文章を読み直してみると、確かに「コラム」という形式が多数を占めている。と言うことは、僕の文章をジャンル別に括るならば、「コラム」という枠に入るのだろう。

 少なくとも「日記」として括るのには、幾分無理があるかもしれない。まあ、だからこそ、「彼女と表参道を腕組んで歩いていたら、某ファッション雑誌に取材を受けた」なんて大嘘を書かなくても良いわけで。人の目を気にして、いちいち見栄を張る必要がないし。

 だけど、書き手の僕としては、「自分の文章がどんなジャンルになるのか」なんて考えたこともないし、これからもあまり考えたいと思わない。アーティストがよく「ジャンル分けなんてどうでも良い」と発言しているのを耳にするけど、何となくその気持ちが分かった気がする。

 作り手としては、やはり多少なりともジャンルの壁に囚われることは、無意識の内に自分の表現の幅を狭めてしまうことに繋がるのを直感として知っているのだろう。作品の道筋を立てる目安としてジャンルを念頭に置いたとしても、作品がそのまま1つのジャンルだけに括られてしまうのには抵抗があると思う。それは、ジャンルというは、あくまでも受け手が作品を整理するために、便宜上用いるべきものだからじゃないのだろうか。

 「日記を書くように歌を届けていきたい」とは、ソロ活動を開始させるに当たっての曽我部恵一(元・サニーデイサービス)の言葉だけど、僕も自分の表現に対する姿勢(参照:11月25日分)を保ちながら、「時々ふと読み返したくなるような内容の文章」を書いていきたい。それが、僕なりの「日記」の定義だと思うから。

Thanks For The Inspirations Of…

THE BEATLES/「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」
JOHN LENNON/「The John Lennon Collection」
「Plastic Ono Band(ジョンの魂)」「Imagine」
PINK FLOYD/「Atom Heart Mother(原子心母)」「Meddle(おせっかい)」「The Dark Side Of The Moon(狂気)」

※(遅れながら)平和への願を込めて、ジョン・レノンの21回忌に捧げます。

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