(前回の続きから)
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□ 森田一義(タモリ)
「みなさん、こんにちは!」(「こーんにちはー」)
「東京の桜はもう終わりみたいですね」(「そーですね!」)
「明日は記録的な大雪になるんだって」(「そーですね!!」)
「ホントぉ?(笑)またテキトーな事を。担当は○川アナです。」
(「ヨロシクお願いします」「うおー!」)

「はい、それじゃ今日のゲストは…おっ、何と意外にも初登場、昨日の西田敏行さんからの紹介でNCBさんでーす。」
(「キャー!」と黄色い声援が飛ぶはずもなく、つめかけた野郎どもが「オイオイ!」ノリを開始)

――「おはようございます。イヤイヤ、ホント光栄ですよ。」
「花、結構着てるよ。おっ、村上ドラゴンさんから。知り合いなの?」
――「みなさん、わざわざありがとうございます。ドラゴンさんとは一度新宿であった出版記念パーティーでご一緒して。それからちょくちょくメールを。」

「電報も着てるよ。えー『NCBメンバー、念願叶って出演おめでとう!調子に乗って公共の電波で前科話をリークしないように!今度またロケンロールライフ&ドランクして明日なき疾走しましょう。プッシーキャット一同』って、誰これ?(笑)。」
――「スミマセン(笑)。彼らはですね…、大学時代の悪友達で遊び仲間と言えばイイんでしょうか。サークルってわけじゃないんですけど、友達の友達繋がりみたいな感覚で卒業イベントやったりしたんです。」

「それにしても、こっちは初登場になるんだねぇ、えー、昨日の西田敏行さんからのメッセージで『君は我が同郷の誇りです。これからも「ノーザンノーツ」には期待してます。今度、一緒に釣りバカやりましょう』…西田さんとは同郷なんだ?。」

――「そうなんです。それにしても恐縮ですよ。西田さんとは、母校の後援会でご一緒して。『もしもピアノが弾けたなら』弾き語りしてもらえて、あの時はちょっとヤバかったですね、軽く泣きそうになりましたし。」

「それにしても痩っせたねー。最近も『ノーザンノーツ』気合入れて書いてんの?」
――「そうですか?まあ、確かに気合入れて書いているといえば、そうなりますね。一応それなりに身を削ってますから。根が完璧主義と言いますか、手を抜いて何かをやるってのがどうも…最終的には納得がいかなくて。」

――「それがスゴイよね!オレなんか『一生懸命やるヤツぁ帰ってしまえ』って言うくらいだから(笑)。別に常に脱力してるってわけじゃないが、いかに手を抜くかって方には一生懸命だから。努力する自分にしらけるというか、バカらしいんだよね。どーでもイイような、下らない事にばっかり熱中するくせに(笑)。」
「イヤ、ホント僕なんかタモさんが羨ましいですよ。」

――「んなこたぁない!」
「(笑)。でも、もう少し肩の力を抜けたらどんなにか人生が楽になるだろうと思えて。『完璧』と『妥協』の間で葛藤していると言えばよいのでしょうか…。要はただ単にどっちつかずで優柔不断なだけなんでしょうけど(苦笑)。」

――「オレも優柔不断なんだよねぇ。もう決断するのが面倒くさい。けど、良くやっている方だと思うよ。少なくても、オレの若い時に比べりゃ立派過ぎるくらい。そうだよね?」
(と、客席に問いかける。客席の野郎どもが再び熱狂)

―「ホント、今日の客は男臭いねぇ(笑)。」
「そうですねぇ、元々そんなにモテるわけじゃないっすから(苦笑)。とりあえず、読んでくれている人にはとても感謝してますけど。でも―話は戻りますが―結局は性格の差なんでしょうか?悪い言い方ですけど、物事に対する『いい加減さ』とか『適当さ』というものは。」

――「それは『責任感』の強弱なんじゃないの?オレなんかニヒルで根がひねくれているから(笑)責任から程遠い人生だな。あのね、こうして話していて感じるんだけど、NCB君、頭イイよねぇ。自分の人生とかあり方みたいなの、ちゃんと考えているでしょ?」

「あー、そうですね。良く言われますけど、自分なりの理想像みたいな、薄っすらとしたビジョンはありますね。漠然としてですけど。で、その理想像が終着駅だとすると、その駅に続くレールから外れるのが、もうたまらなくイヤに感じられて。『レールから外れても何とかなるさ』とは思えないんです。もちろん、始めから何から何まで上手く行くなんて思ってはいないですし、挫折や失敗が人を成長させるのも十分に分かってはいるんですけどね。」

――「才能に恵まれてるってイイよねぇ。ある程度、自分には才能があるって自覚しちゃうと、失敗した時とか『こんなはずじゃない!オレはこんな器で収まる男じゃない!』ってイラだつようになるから。オレはたいした才能もないのに(笑)勘違いだらけの人生だったからねぇ。その辺、良く分かる。」

「『自分は特別だ』ってことですか?そういう意識はあるのかもしれません。それに自惚れているのも分かってはいるんです。例えば、何らかの仕事を終えたり文章を書き終えた時、『オレはやっぱり天才だ!』とか(笑)満足するんですよね。それは達成感でしょうね、自分の手ですべてをコントロールしたという。」

――「やっぱ何でも一番になりたい?」
「どうなんでしょう…。ただ、他人の上に立ちたいという欲求は誓ってないですね。そういう相対的な一番じゃなくて、むしろ絶対的というか…。ありとあらゆる分野の物事に精通して、誰からも好かれて、自分の好きな事が出来て、そしてカワイイ彼女がいるという(笑)。そういう絶対的な自分の理想像に一番近くはなりたいですけどね。」

――「ここ4回ばかり『この線路を降りたら…』ってタイトル続いたでしょ?」
「はい。それは、まあ、一応の意図があってのことなんですけど…。」
――「正直、『もう辞めたい』って思った?オレにはそう思えたのね。」
「う〜ん、実は自分でも良く分からないんです(苦笑)。もう100回近く『ノーザンノーツ』を更新してきたんですけど、だいたい書きたいようなことは書き尽くした感がありまして。でも、直接的に『線路』=『文章を書く』というわけでもなくて、どちらかと言うと『線路』=『過去の自分』に近いかもしれません。小沢健二さんの『ある光』からの引用ですし。『僕はいつまでこんなこと続けるんだろう?』って気がしてきまして。どうにかならないんですかね?」

――「それは自意識の塊をいかに崩していくかってことに結びつくんじゃない?まあね、どんな人にだってその人なりの―その人にしか分からない―悩みがあるっちゃある。『ノーザンノーツ』読んでいると、時々そういう苦悩が顔を見せるのが分かるよ。『自分満足』と『他人も満足させる』の兼ね合いの難しさはこの世界に入ってみて、オレも痛感したからねぇ。」

「ほとんど勢いで喋ってしまいましたけど、この場でこんな話しちゃってイイんですかね?」
――「イイ!こればっかりはオレが許す(笑)。はいっ、それじゃ、いったんCM入りまーす。」

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