3月までの初夏の陽気が遠い昔のように、ここ数日の肌寒さは4月の空気をどんよりさせる。そんなことをいちいち気にしている暇はないのだが…。

 中村一義/”セブンスター”を聴いた。前曲”キャノンボール”同様、自らのバンド「100式」によるストイックなバンドサウンド。

 過剰な感情の起伏があるわけでもなく、むしろ控え目で淡々としてる。曲中で何度も繰り返される「見たい、見たい、いたい、いたい」という言葉。

 一聴して即胸にグッとくるようなインパクトのある曲じゃない。でも、なんて切なくて、そして力強い曲なんだろう。本当の心を貫こうとする意志が。

 難解極まりなかった以前までと比べて、各段にシンプルで分かり易い言葉で綴られた歌詞。言葉の重み。自分の殻の中だけで完結していた世界を、必死に伝えようとする何か。

 毎日がグレーだからこそ聴きたくなる曲。間奏のコーラスとピアノの旋律、理屈抜きで胸に響く。

Thanks For The Inspirations Of…

中村一義/”セブンスター”
RIP SLYME/”Funkastic”
キングギドラ/”F.F.B””Unstoppable”
スチャダラパー/「スチャダラ大作戦」

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